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5月10日付 よみうり寸評

 「首相の要請を重く受け止めた」。こう言って中部電力は浜岡原子力発電所の全面停止を決めた◆失礼ながら、とかく軽い、場当たりなどと評されることの多い菅首相の発言がこれほど重みを持ったことはなかったのではないか。背景にあまりにも大きい東日本の惨事があるからだろう◆中部電力は東京電力福島第一原発の〈前車の(てつ)〉を踏みたくなかった。想定外の津波が来たらどうする。広がる不安に対応した結果だ。新しい対策のないままで、30年以内に87%の確率という巨大地震は迎えられない◆3・11以前の原発安全神話が崩壊した今、中部電力の苦渋の決断も自然の成り行きのようでもある。が、首相の要請は場当たり的だという見方も少なくない◆「結論だけが突然出てくる。思考過程は全くブラックボックス。政治的パフォーマンスだ。唐突感が否めない」と日本経団連の米倉弘昌会長は強く反発した◆「停止は浜岡だけ」というが、他は大丈夫か。〈泥縄〉ならぬ〈津波を見て防潮堤を作る〉はもうなしだ。

2011年5月10日14時13分  読売新聞)

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