HTTP/1.1 200 OK Date: Sat, 07 May 2011 02:10:47 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:いかにも似合いに見えたカップルでさえ、意外や意外、ほどなく…:社説・コラム(TOKYO Web)
東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社説・コラム > 筆洗 > 記事

ここから本文

【コラム】

筆洗

2011年5月7日

 いかにも似合いに見えたカップルでさえ、意外や意外、ほどなく夫婦別れとなる、といったケースは世に少なくない▼されば、「原発」と「日本」という組み合わせはどうか。世界有数の地震国と、万が一の場合には暴走を制御できないシステム。大震災で出来(しゅったい)した福島第一原発事故は、この取り合わせの「相性の悪さ」というものをいやというほど見せつけた▼以来、原発全体への懐疑が高まったのは無論だが、わけても多くの人の懸念の対象になっていたのが中電の浜岡原発(静岡県御前崎市)である。いつ起きても不思議がないとされる東海地震などで、想定震源域の真上に立地しているからだ▼昨日、菅首相が浜岡原発で稼働中の原子炉の停止を中電に要請したと発表した。実現すれば全基が止まることになる。いかにも唐突な印象はあるが、いわば、地震国と原発という「相性の悪さ」の象徴のような存在だ。とりあえずブレーキをかけた意味は大きい▼だが、それだけにとどまる話でもなかろう。福島の事故は、特にエネルギー消費に関して日本人の生き方に変更を迫っている。本当に、原発がなければ、原発でなければ、日本は生きていけないのか。これだけの事故を経験したのだ。もう、その問いを避けて“同居”を続けるわけにはいくまい▼この上は、首相の決断が、ただの思いつきでないことを切に願う。

 

この記事を印刷する

PR情報





おすすめサイト

ads by adingo