HTTP/1.1 200 OK Date: Sat, 30 Apr 2011 22:08:30 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:東北に一カ月遅れの球春がやってきた。仙台を本拠地とするプロ…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2011年4月30日

 東北に一カ月遅れの球春がやってきた。仙台を本拠地とするプロ野球、楽天イーグルスの地元開幕戦だ。始球式には、ゴルフのマスターズでベストアマを獲得した東北福祉大の松山英樹さんが駆けつけた▼ユニホームの袖には「がんばろう東北」のメッセージ。先発の田中将大投手が、観客の大声援に応える気迫のこもった投球でオリックス打線を一点に抑えた。サッカーJ1のベガルタ仙台も本拠地の初戦を勝利で飾った▼試合後楽天の選手会長、嶋基宏捕手が語った言葉に涙が出そうになった。「誰かのために闘う人間は強い。絶対に見せましょう。東北の底力を!」。心のない政治の言葉に慣らされた反動か、胸にじんわりと染み込んだ▼避難所暮らしを強いられている人の中には、野球どころじゃないという心境の人も少なくないだろう。それでも、選手たちの全力プレーは、被災地のファンを励ます力になるはずだ▼大型連休が始まった。自粛ムードが広がる中、行楽に出掛ける予定の人は激減している。外国人の来日も減り、観光地の悲鳴が聞こえてくる▼被災地では連休中にボランティアを希望する人の申し出が殺到し、新規の受け入れを断る自治体も出てきたという。支援には多様な形があっていい。スポーツの観戦も経済活動の刺激になり、めぐりめぐって被災地の役に立つ。自粛ムードを吹き飛ばしたい。

 

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