
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 38764 Content-Type: text/html ETag: "ba159-15fb-b509ee00" Expires: Thu, 28 Apr 2011 23:21:37 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 28 Apr 2011 23:21:37 GMT Connection: close
![]() 大津波対策 「想定外」に耐える防災計画を(4月29日付・読売社説)これまでの津波対策はどこが弱点だったか。政府は徹底的に分析し、その教訓を防災計画に生かさなければならない。 政府の中央防災会議が国の津波対策を見直すことを決めた。専門家らによる調査会を設置して、今秋までに見直し案をまとめるという。 地震国の日本では、大津波が、いつ、また、どこで発生してもおかしくない。今度こそ、「想定外」をなくしてもらいたい。 東日本大震災では、死者と行方不明者数が合わせて2万5000人を超えた。 中央防災会議は、これまで、今回の被災地周辺で起きる津波の犠牲者数を、約2700人と推計していた。現実は、これを大幅に上回った。過去に襲来した津波の記録に基づく推計だったが、津波の高さを低く見積もっていた。 防潮堤の整備や避難場所の選定も、今回より低い津波を前提としていた。このため、多くの沿岸地域で津波は防潮堤を乗り越えた。避難場所も各地で浸水した。 今後は、さらに古い時代、広い範囲まで調査したうえで、津波の高さを見積もり、余裕を持って防災対策に取り組むべきだ。 東日本大震災の被災地でも、平安時代の869年に発生した貞観地震で、内陸奥深くまで大津波が押し寄せたことが近年分かり始めていた。だが、中央防災会議の津波の高さの見積もりでは、まったく考慮されていなかった。 当面の津波対策で対応が急がれるのは、東海、東南海、南海地震だ。それぞれ、いつ起きても不思議はないとされるが、三つが連動して発生するケースは、中央防災会議も十分に検討していない。 東日本大震災では、岩手県から茨城県沖合の広い範囲で、複数の地震が連動して起きたと見られている。単独の場合よりも大きな津波が発生して、沿岸部のほぼ全域で甚大な被害が出た。 東海など三つの連動地震についても検討することが必要だ。 南海地震の震源と考えられる海域に面した高知県は、津波被害が心配だとして、政府に早急な対策見直しを要請している。 原子力発電所の津波想定も、当然、再検討すべきだろう。 政府は、東京電力福島第一原発の事故が収束していないとして消極的だが、津波対策の強化は、どの原発でも急務だ。議論を避ければ不安を広げかねない。 (2011年4月29日01時03分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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