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4月24日付 編集手帳

 東京電力の検針員が、我が家の「4月分」の電気使用量を測って請求書を置いていった。震災の直後、3月半ばから30日余の使用量という。電気の請求書をまじまじと確認したのは実のところ、初めてだ◆中ほどに小さく、〈ご参考までに〉と記載があることも初めて知った。〈昨年4月分は〉と続き、前年の同じ期間の使用量と比較できる。今年は2割ほども少なくなった◆理由ははっきりしている。震災後の計画停電以来、エアコンのコンセントを抜いたからだ。避難所で薄い毛布にくるまっている人を(おも)えば、まだ春とは言えなかった東京の寒さも何のことはない。朝、布団を抜け出てすぐ、真冬の外出時に着るのみの厚手のセーターに腕を通すと、それだけで十二分に暖かかった◆東電管内では今、同じ様な思いを抱いている家庭が少なくないだろう。そういえばセーターは冬の季語である。〈老いぬれば夫婦別なきスエタかな 松尾いはほ〉◆予想される夏の電力不足も、エアコンを少し弱めて、本来の季節感を取り戻すことで乗り切りたい。ただし無論、高齢者や体の弱い人は無理をなさらぬように。

2011年4月24日01時23分  読売新聞)

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