
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 41312 Content-Type: text/html ETag: "aeb30-1609-fd827380" Expires: Wed, 06 Apr 2011 03:21:37 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 06 Apr 2011 03:21:37 GMT Connection: close
![]() 原発汚染水 冷却機能の回復で放出止めよ(4月6日付・読売社説)東京電力福島第一原子力発電所で、低濃度の放射性物質を含む汚染水の海洋放出が始まった。 高濃度の汚染水を貯蔵する場所を確保するための応急的措置という。 放出する汚染水の量は50メートルプール5〜6個分にも匹敵する。低濃度とは言っても、放射性ヨウ素が海水中の濃度基準の最大500倍も含まれている。 極めて残念だ。出来る限り放出量が少なくて済むよう、政府、東電は事態の収束へ向けて、全力を挙げなければならない。 第一原発では、核燃料の過熱を防ぐため、原子炉1〜3号機に外部から1日当たり500トン程度の水を注入している。一部が原子炉の損傷部などから漏れ出し、施設内に大量にたまりつつある。 中でも、2号機のタービン建屋地下にある水は、今回放出されている汚染水の200万倍も汚染濃度が高い。これを早急にくみ出して、タンクなどに貯蔵することが急務になっている。そのために低濃度の汚染水を捨てて、タンクに空きを作る苦肉の策だ。 心配なのは、すでに高濃度の汚染水が建屋から漏出し、海洋への流出が続いていることだ。東電は漏出経路を探って、流出を止める作業を進めているが、難航している。これも急ぐ必要がある。 政府、東電は、放出されている低濃度の汚染水は、徐々に海洋に拡散され、健康への影響は小さいとしている。だが、高濃度の汚染水流出が止まらない以上、不安を抱く人は多いはずだ。漁業への深刻なダメージも懸念される。 魚介類の調査をさらに強化して海洋汚染の影響を確認し、安全性をきちんと評価すべきだ。結果は速やかに公開し、国民に丁寧に説明することが欠かせない。 今回の措置でタンクの貯蔵スペースを確保できれば、原子炉への注水を今のペースで続けても、1か月近くは、高濃度の汚染水を貯蔵できるようになる。 この1か月が大切だ。 冷却水を循環させて核燃料の過熱を防ぐ、という安定状態を何としても実現したい。汚染水をくみ出せば、循環用のポンプを動かす作業も進む、と期待される。 再び障害にぶつかった時に備えて、国内外の専門家の知恵を集めて対処法を複数検討しておくことが求められる。貯蔵タンク増設や放射性物質吸着材の確保など、汚染水対策も進めておくべきだ。 (2011年4月6日01時01分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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