HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 40045 Content-Type: text/html ETag: "11ec75-12d3-a51e7440" Expires: Tue, 05 Apr 2011 03:22:52 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Tue, 05 Apr 2011 03:22:52 GMT Connection: close 4月4日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
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4月4日付 よみうり寸評

 (うさぎ)追いしかの山小鮒(こぶな)釣りしかの川……。この歌「(ふる)(さと)」を子どもたちが歌い、お年寄りが涙を浮かべる避難所のシーンを映像で見た◆作詞した高野辰之は長野県出身。この歌の故郷は山里のイメージだが、海沿いの三陸の被災地でもよく歌われている。故郷を思う歌の代表格でどこのだれにも親しまれる歌だからだろう◆とりわけ巨大地震と超大型の津波で故郷を壊滅状態にされた今は―夢は今もめぐりて 忘れがたき故郷――この歌詞がたまらなく胸に迫る。すでに多くの人が故郷を離れ、遠い他郷で、新たな避難生活を始めている◆雨に風につけても 思い()ずる故郷、であり、いつの日にか帰らんの思いだろう。宮城県南三陸町の集団避難が始まった◆6日まで続く。町は隣接する登米市など町外への避難を促してきたが、町内の避難所で暮らしてきた約9500人のうち計1000人程度にとどまる見通しだ◆生活の不便が続いても離れがたき故郷なのだ。各地で仮設住宅建設のピッチが上がるように切望する。

2011年4月4日14時00分  読売新聞)

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