
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 40988 Content-Type: text/html ETag: "52c8a-1678-ca8dfe00" Expires: Thu, 24 Mar 2011 23:21:42 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 24 Mar 2011 23:21:42 GMT Connection: close
![]() 秋葉原事件死刑 理不尽な凶行が断罪された(3月25日付・読売社説)犯行の重大性を考えれば、死刑以外に選択の余地はなかったということだろう。 2008年6月に東京・秋葉原で7人が殺害され、10人が重軽傷を負った無差別殺傷事件で、東京地裁は殺人罪などに問われた元派遣社員の加藤 「秋葉原で人を殺します」。被告は携帯電話の掲示板サイトにこう書き込んで犯行を実行した。 2トントラックを運転して歩行者天国でにぎわう交差点に突っ込み、5人をはねた。トラックから降り、ナイフで12人を襲った。 判決は「相手のことを全く顧みない、人間性の感じられない残虐な犯行」と指弾した。 犯行の主たる動機としては、被告になりすまして掲示板に書き込みをされるといった嫌がらせを受け、ストレスを募らせたことを挙げた。背景には「周囲に対する強い不満や孤独感があった」とも指摘した。 あまりに理不尽な動機である。判決が「個人的事情を理由に無関係の第三者に危害を加えることなど到底許されない」と批判したのも当然だ。 たまたま現場に居合わせ、巻き込まれた被害者や遺族の心情を思うと、やりきれなさが募る。 事件以降、「だれでもよかった」と犯人が供述する通り魔事件などの“模倣犯”が相次いだ。 インターネット上に凶悪犯罪を予告するような書き込みが相次ぎ、警察が取り締まりを強化した。加藤被告が犯行に使った両刃のナイフは、所持が禁じられた。 事件が社会に与えた影響は甚大である。同種犯罪の防止に、警察当局は引き続き厳しい姿勢で臨んでもらいたい。 昨年1月の初公判以来、公判は30回に及び、出廷した被害者や遺族らは42人に上った。被害者らの多くの供述調書について、弁護側が証拠採用に同意しなかったため、法廷での証言により事実を認定する必要が生じたのだ。 つらい記憶を呼び戻して証言しなければならない被害者や遺族の立場を思えば、弁護側の手法には疑問符が付く。裁判官にも厳格な訴訟指揮を期待したい。 被告は一昨年5月の裁判員法施行より前に起訴されたため、裁判員裁判の対象にならなかった。裁判員が審理に加わっていたら、過重な負担がかかっただろう。 重大事件における裁判員裁判の進め方を考えるうえでも、大きな課題を残したといえる。 (2011年3月25日01時15分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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