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3月15日付 よみうり寸評

 〈想定外〉――三陸沿岸は津波にしばしば見舞われてきた。1896年(明治29年)の明治三陸津波の死者は2万2000人◆1933年(昭和8年)の昭和三陸津波でも死者3000人を超える大被害。これらの経験から三陸沿岸では防潮堤建設、集落の高所への移設などが進んだ◆住民の津波に対する意識も高い。それでも今回、各地で壊滅的な惨状を呈したのは、マグニチュード9・0による大津波は三陸の住民にとって想定外の(ちょう)()(きゅう)津波だったということだろう◆ビルなら3階へ逃げれば大丈夫が経験則だったが、4階でもダメだった。範囲は広く破壊力は激甚だった。死者・行方不明者の最終的な数は想像するのも怖い◆加えて原子力発電所の不安がある。これは住民の経験外だ。想定のしようもない。が、プロの東京電力が〈想定外〉と言うなら恥ずかしい。水素爆発が連続した◆〈計画停電〉は計画の名に値しない泥縄だった。案の定、首都圏の足は大混乱。それこそ利用者にとっては許せない〈想定外〉だ。

2011年3月15日13時57分  読売新聞)
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