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3月8日付 よみうり寸評

 〈尾藤スマイル〉――やんちゃな野球少年がそのまま大人になったような笑顔。それがもう見られない◆元和歌山県立箕島高校野球部監督尾藤(ただし)さんが逝った。まず思い出すのは1979年(昭和54年)夏の甲子園の3回戦、星稜高校(石川)と延長十八回を戦ったあの壮絶な試合のことだ◆高校野球の長い歴史で最高の試合を一つ選ぶなど至難の業で人によって異なろうが、「まるわかり甲子園全記録」(新潮OH!文庫)は名勝負コレクションの章でこれを史上最高の試合とした◆箕島はこの試合、延長十二回と十六回ともに二死無走者からホームランで同点。特に十六回は万事休すの一塁邪飛に相手の転倒があった後のミラクルだ◆十八回のサヨナラ勝ちが史上3校目の春夏連覇につながった。平成7年の引退まで甲子園出場14回、優勝は4回、通算35勝10敗。公立高校を率いて通算勝数8位、蔦文也監督(池田)に次ぐ抜群の成績を上げている◆「あきらめたらいかん」を学んだ星稜戦は最高の〈人生の宝物〉になった。

2011年3月8日13時45分  読売新聞)
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