HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37615 Content-Type: text/html ETag: "f3787-127c-7c439a80" Expires: Wed, 09 Mar 2011 00:21:45 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 09 Mar 2011 00:21:45 GMT Connection: close 3月9日付 編集手帳 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
現在位置は
です

本文です

3月9日付 編集手帳

 国連が各国にアンケートした。「他の国の人々が食料不足に苦しんでいることに、ご意見をお聞かせください」。回答不能の国が続出した。米原万里さんの『必笑()(ばなし)のテクニック』(集英社新書)に見える笑い話である。調査が難航した理由は?◆アフリカでは「食料」の意味が、西欧では「不足」の意味が、社会主義諸国では「意見」の意味がそれぞれ理解されなかった。そして米国は「他の国の人々」の意味が分からなかった…◆国務省「日本部長」の肩書をもつ人にして伝えられる発言が事実ならば、笑い話の通り、あるのは自国の意思と戦略のみ、「他の国の人々」を理解できぬらしい◆その職にあるケビン・メア氏が沖縄県民を評して「(日本政府に対する)ゆすりの名人」、そう語ったと報じられている。沖縄の人々が切望する基地のない平穏な暮らしが金銭に代えられないものだからこそ、やはりゆるがせにできない安全保障との板挟みで日本人は悩みつづけてきた。県民のみならず、国民全体の心を傷つける発言である◆“方便”前首相に“ゆすり”部長で、内から外から沖縄を泣かせて何になる。

2011年3月9日01時54分  読売新聞)
現在位置は
です