HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37684 Content-Type: text/html ETag: "b1c2c-1201-5937b940" Expires: Mon, 07 Mar 2011 21:22:20 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Mon, 07 Mar 2011 21:22:20 GMT Connection: close 3月7日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
現在位置は
です

本文です

3月7日付 よみうり寸評

 子供の頃から知り合いのおばさんが年5万円、5年で25万円の政治献金をしてくれた。少年は政治家になり、外務大臣になっていた◆これだけなら、いいかたちの個人献金で美談のたぐいともいえる。おばさんは在日韓国人だ。京都で焼き肉屋を営んでいる◆外国人の政治献金は法が禁じている。それをおばさんは知らず、外相は献金の事実を知らなかった。おばさんは残念がったが、外相は脇が甘いと言われても仕方がない。職務が職務だから、とりわけ厳正に守るべきルールだ◆そのうえクリーンを標榜(ひょうぼう)し「政治とカネ」には、批判の目を人一倍持っていた経緯もある。ということで前原外相が辞任した。やむを得まい◆職責上当然、潔いとも言えるが、先々の政治生命を思えばそれが身のためとか、泥船から逃げたの見方もある。危険水域の政権からポスト菅の最有力候補が先に消えた◆厚労相の辞任ドミノも心配される。〈そして誰もいなくなった〉――アガサ・クリスティーの小説の題が頭に浮かんでくる始末だ。

2011年3月7日13時58分  読売新聞)
現在位置は
です