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3月2日付 編集手帳

 先生「ジョージ・ワシントンの父親は、ジョージ少年が桜の木を切り倒したとき、なぜ、許したのでしょう?」。生徒「少年がまだ手に(おの)を持っていたからです」◆松田道弘さんの『ジョークのたのしみ』(ちくま文庫)に収められている。桜の木をめぐるワシントンの逸話は伝記作家の創作ともいわれるが、大人の世界では「少年がウソをつかず、正直に告白したから…」という“正答”よりも笑い話のほうがぴったりくる場面が少なくない◆衆院本会議の予算案採決を欠席した16議員に対して民主党執行部は、1人を党員資格停止とし、残る15人を厳重注意した。大甘の処分である◆菅首相が最大にして喫緊の使命として力説してきた予算の早期成立をめぐっての造反劇である。離党勧告や除名であっても驚かない。そんなことをしたら、まだ手に斧を持っている16人が乱暴し、党が分解してしまう心配があるので、ここは許しました…ということだろう。造反組を甘やかして組織が安泰であった例は、古今東西にあるまい◆花どきを迎えるまで緋寒(ひかん)ザクラならぬ悲菅ザクラが斧に耐えうるかどうか、気に掛かる。

2011年3月2日01時13分  読売新聞)
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