HTTP/1.1 200 OK Connection: close Date: Wed, 23 Feb 2011 18:06:48 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Age: 0 東京新聞:NZ地震 被災者救出一刻も早く:社説・コラム(TOKYO Web)
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【社説】

NZ地震 被災者救出一刻も早く

2011年2月23日

 ニュージーランドで強い地震が起き、滞在中の邦人学生らが負傷し、がれきに閉じ込められた。日本政府は被災者の安否確認に全力を挙げ、地震国の経験を生かして救助、復興にも協力すべきだ。

 南島のクライストチャーチ市付近で二十二日昼、マグニチュード(M)6・3の地震が起きた。

 現地からの映像を見ると、住宅やオフィスビルが倒壊し路上の乗用車が何台も横転している。道路には大きな亀裂が入り、血を流し、ほこりにまみれた市民が助けを求めていた。

 同市は南島観光の拠点で、英国風の街並みと多くの庭園があり「ガーデンシティー」といわれるが、一瞬にしてがれきの町と化した。余震が続いている。

 日本からは観光客だけでなく、語学研修生も多い。同市周辺には約三千人の日本人が住んでいる。

 滞在中の富山外国語専門学校(富山市)の教諭二人と生徒二十一人が被災した。崩れた校舎に閉じ込められ、救出されても骨折など大けがをした。生徒の一部は携帯電話で日本の家族に、がれきの中にいると伝えてきた。別のツアー客や留学生の中にも連絡がとれない人がいる。

 日本政府は前原誠司外相を本部長とする対策本部を設置した。二十三日にも調査チームが現地入りする。

 地震での人命救助は、発生から七十二時間が勝負といわれる。現地当局と十分に情報を交換し、邦人被災者がどこにいるのか確認し助け出したい。

 ニュージーランド南島は太平洋プレートとオーストラリアプレートの境界面上にあり、小中規模の地震はよく起きる。昨年九月にはクライストチャーチ付近でM7・0の強い地震があったが犠牲者はなく、これほどの被害が出たのは初めてという。

 日本には震災の救援と復旧のノウハウに蓄積がある。昨年一月のハイチ大地震では医療チームを送った。国連平和維持活動(PKO)の一環として陸上自衛隊も派遣し、いまも道路や建物の復旧作業をしている。

 今回もニュージーランド政府の要請で、国際緊急援助隊の派遣を決めた。同国は地震対策のレベルは高いというが、日本が持つ建造物や道路、ライフラインの耐震技術が役立つかもしれない。

 いまは被災者の安否確認と救出に全力を尽くしたい。元気な声が家族に一刻も早く届くよう願うばかりだ。

 

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