HTTP/1.1 200 OK Date: Tue, 22 Feb 2011 01:09:19 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:日中定期便就航から三十五周年の一昨年、日本航空が雑誌などに…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2011年2月22日

 日中定期便就航から三十五周年の一昨年、日本航空が雑誌などに出した広告のキャッチコピーにはこう書いてある。<その飛行機の扉が開いた瞬間、日本中が笑顔になりました>▼中国から二頭のジャイアントパンダ、雄のカンカンと雌のランランが東京・上野動物園にやってきたのは一九七二年十月。歓迎式典には当時の官房長官をはじめ、自民党幹事長、東京都知事らが出席するなど「国賓級」の扱いだった▼公開初日には二キロ以上の列ができ、一目見るのに二時間待ち。その人気は衰えず一九七九年にランランの寿命が尽きたとき、昭和の名人といわれた落語家の三遊亭円生が急死したニュースを押しのけ、落語ファンをがっかりさせたエピソードも▼三年の不在を経て中国から、つがいのパンダ「比力(ビーリー)」「仙女(シィエンニュ)」の二頭がきのう夜、到着した。尖閣沖の漁船衝突事件で日本人の中国観は一気に冷え込んだ。パンダは再び、日中友好のシンボルになるのだろうか▼中東に広がる反政府デモは、カダフィ大佐が四十年以上支配するリビアにも波及、すでに死者は二百人を超えた。民衆と治安部隊との衝突は重大な局面を迎えている▼中国でも、政治改革を求める反政府集会の動きが活発になっているが、民衆の叫びは徹底的に封じ込まれている。パンダのお礼として、当局に遮断されない本当の情報を届けられないものか。

 

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