HTTP/1.1 200 OK Date: Fri, 18 Feb 2011 02:08:50 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:<船頭多くして船山へ上る>とは、よく知られた諺(ことわざ)…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2011年2月18日

 <船頭多くして船山へ上る>とは、よく知られた諺(ことわざ)である。英語にも<料理人が多すぎるとスープが台無しになる>など類句がある▼でも、例えば<キャプテン(船長)が多すぎると…>のようにして、日本の諺をそのまま英語に訳せば、むしろ、ちょっとしたジョークになると、確か、主要国首脳会議などで活躍した同時通訳者の村松増美さんが、どこかで書いておられた▼さて、宇宙飛行士の若田光一さんが、日本人として初めて、国際宇宙ステーション(ISS)のコマンダー、つまりは「船長」になることが決まった。二〇一三年末から半年、ISSに滞在し、最後の二カ月間、その重責を担う▼起用の土台は、日本人の先輩飛行士らが築いた信用だろうが、無論、若田さん自身が高く評価されればこそ。ロシア人乗組員もいるため、船長はロシア語も話せる必要があるが、宇宙飛行士になってからそれも会得したと聞く。満を持しての登板といえる▼この船は最初からえらく高いところに浮かんでいるので、山へ上る心配はないが、多国籍の乗組員は個性も強かろう。若田船長の方針にあれこれ口出ししてくる場合には、村松さん推奨のジョークが役立つかもしれない▼カラオケが大層お好きで、以前にもISSに持ち込んだことがあるそうだ。ご本人が言う「和」の心の醸成に、それもひと役買うような気がする。

 

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