
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 38727 Content-Type: text/html ETag: "a3a32-1728-f2b01340" Expires: Wed, 16 Feb 2011 20:21:50 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 16 Feb 2011 20:21:50 GMT Connection: close
![]() 抑止力は「方便」 国益損なう無責任な鳩山発言(2月17日付・読売社説)鳩山前首相が、沖縄・米軍普天間飛行場の県外移設を断念した際、理由に掲げた米海兵隊の抑止力の維持について、「方便だった」と語った。 日米同盟の根幹である在日米軍の存在さえ否定しかねない、無責任かつ不穏当な発言である。沖縄県民は無論、日米両国民に一層の不信感を与えよう。 鳩山氏は首相在任中の昨年5月、普天間飛行場の移設先を「県外」から「県内」に転換する折に、「学ぶにつけ、沖縄に存在する米軍全体の中で海兵隊の抑止力が維持できる」と述べた。 ところが、沖縄県の地元紙などのインタビューで、この発言に関し、後付けの理屈として「抑止力」を用いたのであり、「方便と言われれば方便だ」と説明した。 鳩山氏は記者から「方便か」と問われて追認したと釈明しているが、軽率のそしりを免れない。 首相になって抑止力を学んだと述べたこと自体驚きなのに、それを「方便」と簡単に翻すに至っては、 より本質的な問題は、鳩山氏の日米同盟観そのものにある。 日米安全保障条約のもと、沖縄の米海兵隊は、米陸海空軍と一体的に運用され、その全体が抑止力として機能している。在日米軍を基盤とする日米同盟が、アジア太平洋の平和と安定を確保するための「公共財」とされる それなのに鳩山氏は、首相就任後、「ややもすると米国に依存しすぎていた」として東アジア共同体構想を唱え、“脱米入亜”ととられる言動を繰り返した。日米安保の重要性に対する基本的な認識が欠けていたと言うほかない。 これは、県外移設を検討した時に政権内で何の具体的な見通しもなかった、とインタビューで認めていることにも表れている。 鳩山氏は、県外移設の方針が頓挫した理由の一つに、外務、防衛両省の強い抵抗を挙げたが、それは筋違いだ。政権交代したからといって、歴代政権が積み重ねてきた日米間の合意と信頼関係を安易に覆すことに無理があった。 菅首相が衆院予算委員会で「方便」発言について、「表現は本当に問題だ。私の認識とは違う」と不快感を示したのは当然だ。首相は普天間問題の解決を急ぎ、日米同盟強化に努めねばならない。 鳩山氏は首相辞任後、いったん引退を表明しながら「国益に資する政治を行うため」として撤回した。だが、自らの度重なる軽い言葉がどれほど国益を損なっているか、猛省すべきである。 (2011年2月17日01時40分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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