HTTP/1.1 200 OK Connection: close Date: Mon, 07 Feb 2011 21:12:24 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Age: 0 東京新聞:「膿(うみ)を出し切るまで土俵上で相撲をお見せできない」。…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2011年2月7日

 「膿(うみ)を出し切るまで土俵上で相撲をお見せできない」。大相撲春場所開催の中止が正式に発表された昨日、放駒理事長の表情は苦渋に満ちていた▼携帯メールでのやりとりを見ると、名指しされた十両の力士たちが、真剣勝負からは遠いなれ合いに浸っているのが分かる。八百長は、もたれ合う土壌に咲いた毒花なのだろう▼なれ合いはあらゆる組織を腐らせる。政治に目を向ければ、首長と議会の間で緊張感を失っている自治体。二元代表制とはいいながら、チェック機能を果たしていない議会がいかに多いことか▼統一地方選の前哨戦として注目された昨日のトリプル投票は、愛知県知事選が自民党衆院議員から転じた大村秀章氏、名古屋市長選は前市長の河村たかし氏が当選。名古屋市議会リコールを問う住民投票は「解散」の民意が示された▼ここまでは、河村前市長の描いた戦略通り。四十日以内に実施される出直し市議選で、河村氏は自らの新党「減税日本」から大量の候補者を擁立、議会の過半数をもくろむ▼議会の解散は、首長とのなれ合いではなく、ガチンコ勝負を望む市民の意思表示といえるかもしれない。半面、圧倒的な人気を背景に、説得できなかった議会を思い通りに変えようという発想はいかにも性急で危うさを伴う。大阪、埼玉でも首長新党の動きが活発だ。出直し市議選はその試金石となる。

 

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