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1月29日付 よみうり寸評

 世界でキュリー夫人(1867〜1934)ほど有名な女性科学者はいないだろう。女性ではじめてノーベル賞を受賞した。それも2回だ◆今では「怖いもの」の一つとなった「放射能」と放射能を持つ物質ラジウムを発見した。が、実験室で長年扱ったラジウムが体内に入り込んで被曝(ひばく)し白血病になって死亡したと伝記にある◆ただ、ラジウム被曝については訂正が要るだろう。仏政府が約20年前に夫人のひつぎを調べ、体に影響が出るほど被曝した痕跡はないと発表している◆疑われているのはむしろ実験室の外だ。夫人は第1次大戦でエックス線撮影用の車を開発して戦場を駆け巡り多くの傷病兵を診断した。その際に大量のエックス線を浴びた、と◆夫人が2度目のノーベル賞を受賞して100年の今年は国連の「世界化学年」。世界化学年日本委員会が小中学生向けに「キュリー夫人科学伝記読書感想文コンクール」を実施している◆科学の枠を超え活躍した夫人の波乱の人生が子供たちの夢のヒントになればいい。

2011年1月29日13時39分  読売新聞)
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