HTTP/1.1 200 OK Date: Tue, 28 Dec 2010 22:10:12 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:寅(とら)年の掉尾(ちょうび)を飾るのにふさわしい心温まる…:社説・コラム(TOKYO Web)
東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社説・コラム > 筆洗 > 記事

ここから本文

【コラム】

筆洗

2010年12月29日

 寅(とら)年の掉尾(ちょうび)を飾るのにふさわしい心温まる話だ。クリスマスの二十五日、前橋市の群馬県中央児童相談所の玄関に、きれいに包装された箱に入ったランドセル十個が置かれていた▼「子どもたちのために使ってください」と書いたカードがあり、封筒には人気漫画「タイガーマスク」の主人公「伊達直人」の名前が。テレビで30%以上の視聴率を稼いだ人気番組である▼悪役レスラー養成機関「虎の穴」の特訓に耐えた伊達直人は、育った児童養護施設に寄付するために組織への上納を拒否。その結果、刺客のレスラーが次々と送り込まれる。四十年もたつのにエンディングテーマ曲「みなし児のバラード」のもの悲しいメロディーがよみがえる▼虎の穴に背いたタイガーマスクのように、一兵卒が最高司令官に背く「掟(おきて)破り」をしてきた小沢一郎民主党元代表はきのう、一転して菅直人首相の要請に応じ、衆院政治倫理審査会への出席を表明した▼首相から自発的離党まで促され、これ以上拒んでも世論の風圧が強まるというもくろみだろうか。といっても出席は「条件付き」。引き換えに仙谷由人官房長官の交代を迫る作戦ともささやかれ、党内抗争は混迷を増す可能性もある▼それにしても、この問題で政権の活力は消耗した。官房長官らの問責問題も視界不良。政権にとって、五里霧中のまま寅年が過ぎ去ってゆく。

 

この記事を印刷する





おすすめサイト

ads by adingo