HTTP/1.1 200 OK Date: Mon, 27 Dec 2010 01:11:56 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:十年間で月給が倍になる「所得倍増」という分かりやすい言葉で…:社説・コラム(TOKYO Web)
東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社説・コラム > 筆洗 > 記事

ここから本文

【コラム】

筆洗

2010年12月27日

 十年間で月給が倍になる「所得倍増」という分かりやすい言葉で、国民にアピールしたのは池田勇人首相だった。その池田内閣が国民所得倍増計画を決定してから、きょう二十七日で五十年になる▼高度経済成長の波にも乗り、国民総生産を二倍にするという目標は六年間で達成。経済成長率も年平均約11%を成し遂げ、焼け跡から復興した日本は「東洋の奇跡」と呼ばれた▼半世紀前、未来が輝いていたこの国は今、デフレの泥沼から抜け出せない。二〇一一年度予算案は、国債発行額が二年連続で税収を超える異常事態だ▼「コンクリートから人へ」「最低でも県外」…。そんなキャッチフレーズを引っ提げて登場した民主党政権の理想の旗も、多くが途中で折れ曲がり、「現実主義」という名で自公政権時代の政策へと揺り戻しが進んでいる▼参院選で唐突に消費増税を持ち出して惨敗した菅直人首相はそろそろ封印を解き、年明けにも消費税論議を本格化させたい意向のようだ。保守色が濃く、消費税論議以外は水と油の「たちあがれ日本」に連立を持ち掛けたのもその一環だろう▼「国のためになるなら電信柱にすら頭を下げるつもりで総裁になった」。池田元首相は内閣発足の当時、そう語っていたそうだ。だれが首相でもかじ取りは難しい時代だが、せめて元気が出るキャッチコピーを菅さんから聞いてみたい。

 

この記事を印刷する





おすすめサイト

ads by adingo