
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37894 Content-Type: text/html ETag: "15d909-16cd-70943cc0" Expires: Sat, 25 Dec 2010 23:21:05 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 25 Dec 2010 23:21:05 GMT Connection: close
![]() 検察検証報告 猛省を抜本改革につなげよ(12月26日付・読売社説) 法と証拠に照らして真実を解明する。その基本が組織全体に欠けていたという 大阪地検特捜部の証拠改ざんなど一連の不祥事についての検証結果報告を、最高検が公表した。 厚生労働省の村木厚子元局長が無罪となった郵便不正事件については、逮捕や起訴の判断から、有罪の立証にこだわった公判活動に至るまで、すべてが不適切だったと認める内容である。 大林宏検事総長は引責辞任し、後任に笠間治雄・東京高検検事長が就任する。新総長以下、大阪地検だけでなく検察全体の問題であるとの認識に立ち、組織の抜本的な見直しを進める必要がある。 間違った先入観に基づいて供述を誘導する取り調べ、見立てと矛盾する物的証拠の軽視、あげくの果ての証拠の改ざん。検証報告には、あってはならない、ずさんな捜査の数々が列挙されている。 しかも、地検上層部や上級庁の高検、最高検が、何ら疑問を差し挟むことなく決裁していたことも明らかになった。チェック機能の形骸化とともに、幹部検察官の資質が劣化していると批判されても仕方がない。 検証報告は、当時の特捜部長が村木元局長の立件を「最低限の使命」だと指示していたことを指摘、元主任検事が、そのプレッシャーから証拠改ざんに及んだと、動機の一端にも言及した。 幹部が成果主義にとらわれ、部下は功名心に走る。公益の代表者としての役割を忘れた検察の現状を映し出したと言えるだろう。 最高検が再発防止策として、特捜部内に証拠管理を専門に扱う検事を配置したり、高検がすべての証拠を点検したりするなど、監督強化を掲げたのは当然である。 また、これまで裁判員裁判の対象事件で部分的に導入されてきた取り調べの録音・録画(可視化)について、特捜部の扱う事件でも試行することを盛り込んだ。供述の不当な誘導が確認された以上、その検討は避けて通れまい。 ただ、全面的な可視化については、「容疑者から真実を聞き出せなくなる」など、弊害を指摘する声も捜査現場には根強い。試行を重ねて、その功罪を慎重に見極めるべきだろう。 検察改革の行方は、法相の私的諮問機関「検察の在り方検討会議」の意見も参考に決めていくことになる。政官界の不正摘発に果たしてきた特捜検察の役割も踏まえた議論を重ねてもらいたい。 (2010年12月26日01時17分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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