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12月21日付 よみうり寸評

 〈帰りなん、いざ――小沢一郎君に与う〉。評論家・江藤淳氏はかつて新進党党首だった小沢氏について、こんな小文を書いた◆「時期は一任したい。しかし、今こそ君は新進党党首のみならず衆議院の議席をも辞し飄然(ひょうぜん)として故郷水沢に帰るべきではないのか」◆「日本の政治は、小沢対反小沢の呪縛(じゅばく)のなかを行きつ戻りつして来たといっても過言でない。小沢一郎が永田町を去れば、この不毛な構図はたちどころに解消するのである」と続く。平成9年、江藤氏が当時、産経新聞に連載していたコラム「月に一度」の一文だ◆それから13年、小沢対反小沢の不毛な構図は全く変わっていない。江藤氏は小沢氏を優れた政治家として買っていた。そのうえでの〈帰りなん、いざ〉だった◆が、将来を思っての勧めを小沢氏は聞かなかった。あげくの今、一兵卒と呼称しつつ最高指揮官はじめ組織を振り回している。江藤氏の期待の姿ではあるまい◆変わらぬ不毛の構図に、もう一度〈帰りなん、いざ〉を言ってもらいたい。

2010年12月21日13時57分  読売新聞)
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