
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37899 Content-Type: text/html ETag: "adf95-16a0-334b6200" Expires: Thu, 09 Dec 2010 00:21:38 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 09 Dec 2010 00:21:38 GMT Connection: close
![]() 国際学力調査 応用力を鍛えて向上めざせ(12月9日付・読売社説)日本の子どもたちの学力低下傾向に歯止めがかかったようだ。 経済協力開発機構(OECD)が昨年実施した国際学習到達度調査(PISA)の結果が公表された。 義務教育を終えた15歳を対象に、2000年から3年ごとに行われ、昨年は65の国と地域が参加した。知識を実生活でどれだけ生かせるかを測る調査である。 日本は第1回調査で「数学的応用力」1位、「科学的応用力」2位、「読解力」8位の成績だった。ところが、その後低下の一途をたどり、前回の06年は「読解力」が15位に低迷するなど、教育関係者に衝撃を与えていた。 今回、読解力は8位に、数学、科学もそれぞれ9位、5位へと順位を上げた。 ゆとり教育路線の見直しや、読書活動の普及などに取り組んできた成果だろう。文部科学省は胸をなでおろしている。 来年度以降、教える内容を増やす新学習指導要領が全面実施される。学校現場は気を緩めず、学力の向上を図ってもらいたい。 ただ課題も浮かびあがった。 「社会生活を営む上で支障があるレベル」とされる低学力層の割合が、日本は三つの分野とも1割を超えていた。上位10か国・地域の中では目立って高い。 授業内容を理解できないままの子どもはいないか。先生が細かく目を配り、つまずきを克服するまで指導することが大切である。 記述式の問題で日本は無解答が多かった。日頃から本や新聞を読んで自分の考えをまとめる習慣をつけさせるなど、学校や家庭で表現力を育てる工夫を重ねたい。 学力向上には指導方法の検証と改善が欠かせない。その意味でPISAと同じ応用力を問う問題が出される全国学力テストは有効だろう。民主党政権はコスト削減を理由に抽出方式に変えたが、全員参加方式に戻すべきだ。 目を引くのはアジア勢の台頭だ。地域として初参加した中国の上海が全分野で1位となった。他の国と単純に比べられまいが、得点の高さは際立っている。応用力重視のカリキュラムを組み、大学入試とも連動しているという。 シンガポールや香港、韓国も総じて日本を上回っている。 アジアの優秀な学生を日本の本社で採用する企業も現れ始めた。日本の若者が各国のライバルと就業を競う時代に入っている。 自己表現力や対話能力も問われる。見劣りしない能力をつけさせることは国の責務だろう。 (2010年12月9日00時58分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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