HTTP/1.1 200 OK Date: Wed, 08 Dec 2010 01:12:38 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:日米韓外相会談 中国も北の暴走止めよ:社説・コラム(TOKYO Web)
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【社説】

日米韓外相会談 中国も北の暴走止めよ

2010年12月8日

 日本、米国、韓国の外相が会談し、北朝鮮による韓国領砲撃と核開発を非難する共同声明を発表した。ともに北東アジアの安定を脅かす行為であり、中国も巻き込んで北朝鮮に強い姿勢で臨みたい。

 朝鮮半島周辺ではいま、韓国軍が黄海上の島で砲撃訓練をし、日米はミサイル迎撃など合同演習を実施している。日米韓は外交と安保両面で、北朝鮮の挑発を抑える強い警告を発している。

 日米韓外相会談では、北朝鮮による延坪島砲撃を朝鮮戦争休戦協定の違反だとし、ウラン濃縮施設建設についても国連安保理決議などに違反すると非難した。

 クリントン米国務長官は中国に対し「北朝鮮と強いきずなを持っており、特別な役割を果たさなくてはならない」と迫った。

 中国も北朝鮮には手を焼いているようだ。今月初め、朝鮮労働党高官が訪中したが、緊張緩和につながる動きはまだない。

 ただ、中国の対応は不十分だと言わざるを得ない。延坪島砲撃について、中国はいまだに南北間の交戦とみて、北朝鮮が最初に砲撃したことを認めていない。ウラン濃縮では国連安保理での審議に中国が待ったをかけている。

 米中首脳は電話会談をしたが、溝は埋まらなかった。オバマ大統領は北朝鮮抑止への協力を訴えたが、胡錦濤主席は北朝鮮非難はせず、「対話による解決が唯一の道」だと六カ国協議の首席代表会合を呼び掛けるなど、これまでの姿勢を崩さなかった。

 周辺国には「中国は北朝鮮をかばい続けるのか」という不信感が強い。韓国は砲撃で民間人が死傷したことを許していない。

 中国は北朝鮮にとって最大の援助国である。経済支援の中断、縮小という手段を使っても、北朝鮮に対し、まずは砲撃事件の謝罪を強く促すべきだ。暴走を止める役割を積極的に果たすよう望む。

 北朝鮮が強硬姿勢を変えない限り、日米韓が六カ国協議に応じる可能性は低い。

 日米韓外相は北朝鮮に一定の影響力を持つロシアにも協力を求めた。北朝鮮の包囲網にロシアが加われば、中国により強い対応を促すきっかけになろう。

 北朝鮮は金正日総書記から三男正恩氏への権力移行期に入り、体制引き締めのため新たな軍事行動をする恐れがある。核実験や長距離弾道ミサイル試射などに備え、日米韓は中ロ両国も加えた抑止態勢を整える必要がある。

 

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