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12月6日付 編集手帳

 尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件から3か月、日本の領土である尖閣を中国は自国のものだと主張し続けている。これを国内向けの強弁だろう、などと考えるのは大間違いのようだ◆中国当局者が漁民に尖閣海域に行くよう呼びかけ、漁業監視船の尖閣付近への派遣は常態化しつつある。中国のこの業腹な強硬姿勢は一体どこから来るのだろうか、と考えざるを得ない◆そんな折、中国で売られているDVD「蒋介石日記」を見る機会があった。数年前に公開された蒋氏直筆の日記をもとにしたテレビ番組だ。対象となる時期は1931年から45年で、当時の戦争映像をふんだんに使い、中国人研究者が背景を解説し、日記から蒋氏の思いが引用される◆全編に通底するテーマは「抗日」である。共産軍と戦う蒋氏は日本軍に抵抗しなかった、と非難する中国人研究者が、昨日の出来事でもあるかのように生々しく語っている◆一昔前は最大の敵だった蒋氏の日記を利用して、日中戦争を忘れるなと愛国=民族教育を繰り返しているのだろうか。尖閣問題での対日強硬姿勢に共通する異様さを強く感じさせられた。

2010年12月6日01時25分  読売新聞)
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