HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 36300 Content-Type: text/html ETag: "ade86-1244-11eb9d00" Expires: Thu, 02 Dec 2010 23:21:38 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 02 Dec 2010 23:21:38 GMT Connection: close 12月3日付 編集手帳 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
現在位置は
です

本文です

12月3日付 編集手帳

 【紙鼬】(かみいたち)とは何だろう。動物ではなくて、「紙を扱っているときに、刃物で切ったような鋭い切り傷がいつのまにかできる現象」を指す――といっても、辞書にある言葉ではない◆『明鏡国語辞典』を出版している大修館書店が国語辞典に載せたい言葉を全国の中高生から募った企画で、今年の最優秀作品に選ばれたうちの一つである◆作者は中学1年生というが、昔からある言葉「かまいたち」を踏まえたうえで、紙が生き物になってワルサをしたような、誰しも一度は味わったことがあるハッとする痛みの瞬間をうまく言い表している◆【ロールキャベツ系】(=見た目は草食系で、中身は肉食系)、【総理大臣】(=思い出づくり)といった“新語”もある。言葉遊びの延長には違いないが、言葉の文化とはいつの世も、その時どきの若者たちが遊びつつ育てていくものなのだろう◆秀作中で、イタチをしのぐ人気の動物はハトだったとか。【鳩る】【鳩っぽい】【鳩の一声】【鳩ぶってる】…意味はご想像ください。若い人の感性を見事に刺激したのだから、あのお方の功績もゼロではない。

2010年12月3日01時39分  読売新聞)
現在位置は
です