
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 38126 Content-Type: text/html ETag: "fff98-16c2-e0875b00" Expires: Thu, 02 Dec 2010 02:21:08 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 02 Dec 2010 02:21:08 GMT Connection: close
![]() 台湾市長選挙 対中接近に募る住民の不安感(12月2日付・読売社説)2年後の次期総統選挙の前哨戦として注目された台湾の5大市長選挙は与党・国民党の一応の勝利で終わった。 北部の主要都市・台北、新北に台中を加えた3市は国民党候補が、南部の台南、高雄の2市は野党・民進党候補が勝ち、当選者は一部で入れ替わったものの勢力分布は現状維持だった。 国民党の勝因として、基本的には景気が2年ぶりに回復した点がある。輸出をテコに今年の経済成長率は9%台になる見通しだ。 加えて、投票前日に北部で国民党幹部に対する銃撃事件が起き、危機感を強めた同党支持者が多数投票した要素もあったようだ。 しかし、政党別の得票率では、市長の当選数とは逆に民進党が国民党を5ポイント強、票数で40万票余り上回った。昨年の県・市長選挙では国民党が11万票多く、今回、与野党の得票数が逆転した。 2008年の総統選では、初当選した国民党の馬英九氏が民進党候補に220万票以上の差をつけたが、執政2年半で国民党は支持者を大きく減らした形だ。 馬政権は今年6月、自由貿易協定(FTA)に当たる「経済協力枠組み協定(ECFA)」を中国と調印した。来年から約800品目で関税が段階的に引き下げられ、13年にはゼロとなる。 中国から台湾を訪れる観光客らは年内に初めて100万人を突破し、週370便ある中台直行便は需要に追いつかない状態だ。 台湾住民の多くは、中国の経済発展の恩恵を受けるECFAに賛成している。しかし、急速な対中接近には不安も高まっている。 とりわけ台湾の主権を主張しないまま、中国と交渉するやり方に警戒感が強い。これが国民党離れの最大の要因となった。 再選を狙う馬氏は今後、対中政策を慎重に進めざるを得まい。中国は馬政権の政策調整の行方を慎重に見極めることになろう。 一方、ECFA反対の民進党も、柔軟な対中政策を模索し始めた。中国は民進党に接近を図り、南部との交流拡大に力を入れよう。 次期総統選が行われる12年は、中国の胡錦濤指導部が引退し、新指導部に交代する。中台が経済から政治へと新たな分野で交渉に入る可能性が生じる節目となる。 馬政権は日本との関係改善に積極的だ。尖閣事件では中国との“共闘”を拒否し、抑制的な姿勢を示した。台湾漁民の操業権確保を目指す日台漁業交渉の再開を望んでいる。日本も日台関係の改善に前向きに取り組む必要がある。 (2010年12月2日01時34分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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