
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37709 Content-Type: text/html ETag: "103fab-1676-9d748400" Expires: Tue, 30 Nov 2010 00:21:09 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Tue, 30 Nov 2010 00:21:09 GMT Connection: close
![]() 銀行業績回復 融資の拡大でこそ利益を(11月30日付・読売社説)大手銀行の利益は大きく回復したが、内容は及第点とはいえない。 経済の血流となる貸し出しを増やし、経済成長に貢献しながら利益を積み上げていく、銀行業務の“原点”に戻るべきであろう。 大手銀行6グループの2010年9月中間連結決算は、税引き後利益の合計が1・3兆円となり、前年同期の約3倍に膨らんだ。 業績はV字回復だが、中身には問題が多い。貸出残高の減少が止まらず、銀行の本業である融資業務は低迷しているからだ。 代わりに稼ぎ頭になったのが、債券の売買業務である。 この中間期は市場金利が下がって、銀行が保有する国債などの価格が上昇した。銀行は値上がりした債券を売って差益を稼いだ。 3メガ銀行の債券売却益は、みずほフィナンシャルグループと三菱UFJフィナンシャル・グループが、それぞれ前年同期の約8倍に、三井住友フィナンシャルグループも約4倍に達した。 債券売買は、相場次第で利益が大きい反面、一転して大損する恐れもある。銀行が不安定な収益に頼るのは、金融システムの安定という面から望ましくない。 融資の減少は大手だけでなく、地方銀行なども同じ傾向にある。原因について銀行は、設備投資などが振るわず、借り入れする企業が少ないことなどを挙げる。 しかし、借り手の企業側には、銀行が貸し倒れなどのリスクを過剰に恐れ、融資を絞っているとの批判が根強い。 現時点では、民間融資の焦げ付きを信用保証協会が全額肩代わりする「緊急保証制度」が、中小企業への貸し出しを下支えしているが、この制度は今年度で打ち切られる予定という。 そうなると、融資は一段と絞り込まれる恐れがある。 融資先を育てるという視点を忘れず、安易に貸し渋りなどしないよう、銀行側には求めたい。 一方、大手銀行が海外に活路を見いだそうとする動きも加速してきた。アジアなど新興市場での金融ビジネス拡大は、政府の成長戦略にも沿う。 日本企業が海外で、鉄道や電力などの社会基盤(インフラ)投資や市場開拓に取り組む際、良質な金融サービスを提供できる体制作りが急がれる。 円高メリットを生かし、海外の金融機関との提携や買収を積極化するのも一策である。 金融の国際競争に勝てるよう、業務の質を高めてもらいたい。 (2010年11月30日01時31分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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