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11月30日付 編集手帳

 〈ドラえもんいるとのび太は努力せず〉。女性が詠んだ川柳の秀作集『女の一生』(仲畑貴志編、毎日新聞社)に収められている。作者は白石くららさんという方である◆のび太の身にふりかかる困難をいろいろな“ひみつ道具”で処理してくれるドラえもんの活躍も、見方を変えれば功罪あるのかも知れない。菅内閣のドラえもん役を尋ねれば十人が十人、その人の名前を挙げるだろう◆法相、拉致問題担当相までも兼務する仙谷由人官房長官の抱える秘書官は12人、菅首相の秘書官6人の倍いるのをみても、氏が内政と外交の要であるのは隠れもない◆その仙谷氏に参院で問責決議が突きつけられ、菅政権は窮地に立たされた。「尖閣」をめぐる数々の不手際に政治責任が伴うのは当然であり、野党の攻勢をガキ大将ジャイアンの横暴と片づけるわけにもいかない。進退がどうなるにせよ、理詰めの法廷式弁論術あり、逆ギレあり、「厳秘」の私的メモあり…と、国会審議を曲がりなりにもこなしてきた仙谷流“ひみつ道具”が封じられるのは確かだろう◆川柳に言う「努力せず」では、もはや済まない人がいる。

2010年11月30日01時31分  読売新聞)
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