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11月18日付 よみうり寸評

 〈清き0・2票はオカシイ〉――神奈川県、東京都の〈1票の重み〉は鳥取県の1票に比べ5分の1ほどだ◆そのおかしさはだれでも知っている。直した方がいいに決まっている。でも、さっぱり進まない。だから〈1票の重みの裁判〉と聞くと決まって〈百年河清を()つ〉という言葉が浮かぶ◆「黄河の濁流が澄むのを待ってもきりがない」という中国の故事から生まれた言葉だ。進まないのは、定数是正、選挙区割りの変更は議員の利害に直接からむ難問だからだ◆とりわけ参院は、その特殊性を理由に、衆院より大きな1票の格差を最高裁も認めてきた。過去の最高裁判例で合憲の水準は衆院が最大2・47倍、参院は5・85倍◆過去、参院については最高裁で違憲状態とした判決が1件、大阪高裁で違憲判決が1件あっただけ。17日、東京高裁が格差最大5・00倍だった7月の参院選を違憲としたのは1993年の大阪以来◆1票の格差是正も、政治とカネの浄化も、黄河の濁流が澄むのを待つように難しいのが情けない。

2010年11月18日13時56分  読売新聞)
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