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11月16日付 よみうり寸評

 〈人生の応援歌〉――作詞家星野哲郎の作品はそう評される。「三百六十五歩のマーチ」を聴こう◆しあわせは 歩いてこない だから歩いて ゆくんだね 一日一歩 三日で三歩……。どんなときにも、ひるまず、(くじ)けず、歩み続ける人への応援歌だ◆水前寺清子がパンチの効いた声でヒットさせたこの曲は、なかなか売り出せなかった彼女への〈援歌〉であり、同時に〈七転び八起き〉だったという星野さん自身の人生から生まれた信条の歌でもあったのだろう◆船乗りを志した商船学校時代の肺結核が最初の転び、これで作詞家に転じた。その末の七つ目の転びが愛妻に先立たれたことだった。自著「妻への詫び状」にある◆「挫折があるから人は強くなれる。優しくなれる。転んでも転んでも立ち上がる」とも書いた。〈援歌〉は北島三郎、都はるみ、鳥羽一郎ら多くの歌手との出会いが生んだ〈縁歌〉でもあった◆汗かきべそかき 歩こうよ。その足跡に4000曲ものきれいな花を咲かせ星野哲郎逝く。85歳。

2010年11月16日14時23分  読売新聞)
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