HTTP/1.1 200 OK Date: Mon, 15 Nov 2010 21:13:02 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:スポーツの生中継を見ていると、画像の鮮明さに驚かされること…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2010年11月14日

 スポーツの生中継を見ていると、画像の鮮明さに驚かされることが多い。例えばピンチを迎えたプロ野球の投手。不安、動揺、開き直り…。そんな感情の起伏が、まるで手に取るように分かる時もある▼ひょっとすると、遠く離れたベンチからよりも、望遠レンズが大写しにする表情をテレビで見た方が、心理状態を把握できるかもしれない。監督になったつもりで胸の内を読むのも面白い▼こんな楽しみ方が可能になったのは、撮影機器の性能が向上した結果だが、国会では新聞社の望遠レンズがとらえた資料をめぐって、国会審議の撮影規制が検討される事態になっている▼発端は先日の衆院予算委員会。仙谷由人官房長官の広げた中国漁船衝突事件に関する「厳秘」資料が撮影され、内容が報じられると、仙谷氏は「望遠レンズで盗撮されたようだ」と不快感をあらわにした▼「盗撮」は撤回したものの「私の常識では望遠レンズはサッカー場、野球場の話だ」と語り、国会の写真撮影のあり方の見直しを求めた。だが、そもそも撮られたのは仙谷氏の不注意が原因ではないか▼中国船衝突ビデオが流出した問題で、政府は国家公務員法の守秘義務違反に関する罰則強化の方針を打ち出した。目立つのは規制強化の動きばかり。高性能のカメラは、「厳秘」資料だけでなく、苦境に立つ政権の不安や動揺も映し出した。

 

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