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11月12日付 よみうり寸評

 〈善き法律家は()しき隣人〉――英国のことわざにある。理屈っぽくてうるさい面をいうのだろう◆法律家の仙谷由人官房長官の場合は、悪しき隣人というよりは、精通した法や言わずもがなの理屈に傾きすぎ、逆に自分自身のピンチを招くように見える◆「政治職と執行職では(責任の)レベル、次元が違う」と発言したのもその一つ。海上保安官が〈尖閣ビデオ〉を流出させた問題で、海上保安庁長官と国土交通相の責任を分断してみせた。閣僚に責任が及ぶのを防ごうとしたのだろうが、裏目に出た◆日ごろ政治主導を唱えながら、いざ責任となると逃げる。この発言はそう取られる。野党は猛反発。「逃げるわけではない」という釈明も後の祭りの感がある◆そもそも尖閣事件の処理を那覇地検にすべてまかせたかたちにしたのも、法律家である長官の間違いという見方がある。広い外交問題を刑事訴訟法の狭い枠内に閉じこめ責任を逃げたという批判◆八面六臂(ろっぴ)で首相を支えながら、結果は首相の影を薄くもしている。

2010年11月12日14時13分  読売新聞)
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