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11月4日付 よみうり寸評

 〈ask not what your country can do for you──ask what you can do for your country〉◆セオドア・ソレンセン氏の訃報(ふほう)を聞いて1961年のケネディ米大統領の就任演説を思い浮かべた。ソレンセン氏は元大統領特別顧問でそのスピーチライターでもあった◆あの演説は平易だが格調高く、明快で歯切れ良くリズム感がある。「大統領の英語・松尾弌之(かずゆき)著」によると、大統領は当選直後に腹心のソレンセン氏に指示して過去の就任演説のすべてを調べさせた◆特に語り継がれるリンカーンの演説を調べて、短い単語、単音節の多用を発見、それがケネディ演説にも用いられた◆「──」で結ばれた「ask not」と「ask」で始まる二つの文章は同じ単語を用いながら、その位置が違うため、正反対の意味になり効果をあげている◆〈国家があなたに何をできるかではなく、あなたが国家のために何ができるかを問おう〉──人を動かし、奮い立たせる雄弁は政治家の命だとしみじみ思う。

2010年11月4日13時56分  読売新聞)
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