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10月30日付 よみうり寸評

 SATOYAMA――。名古屋市で開かれた生物多様性条約の第10回締約国会議(COP10)で、議長国の日本が世界に向けて発信したのが、この言葉だった◆日本人は、人里近くの山林に手を加え、生活の糧としてきた。それが里山だ。木を切って炭にする。落ち葉は肥料として役立てる。里山は人間と自然の共生の象徴といえる◆様々な動植物の生息の場でもある里山をモデルに、世界中にSATOYAMAを増やそうという国際ネットワークが、COP10を契機に結成された◆しかし、見本となるべき日本の里山も危機に直面している。過疎化などで手入れが行き届かなくなり、繁殖力が強い竹に侵食された里山も少なくないという◆里山が荒れれば、動植物の生態系にも影響が及ぶ。最近、人里にクマの出没が相次いでいるのも、里山で餌にありつけなくなったのが一因とされている◆日本の原風景ともいえる里山の荒廃をどう食い止めるのか。SATOYAMAの本家本元として、知恵を絞らなくてはならない。

2010年10月30日14時45分  読売新聞)
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