
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37296 Content-Type: text/html ETag: "396ade-1603-ae611340" Expires: Thu, 28 Oct 2010 22:21:43 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 28 Oct 2010 22:21:43 GMT Connection: close
![]() 上海万博閉幕 印象損なった強引な政治手法(10月29日付・読売社説)万博史上、最大規模となった上海万博が半年間の開催期間を終えて、31日に閉幕する。 中国は上海万博の開催を通じ、経済成長を背景にした国力を誇示するという点では成功したのだろう。 だが、期間中に中国内外で起きた一連の出来事が、国際的なイメージを大いに損ねたのは明らかだ。これでは「史上最大の万博」が泣くのではないか。 上海万博は「より良い都市、より良い生活」をテーマに、世界246の国と国際組織が参加したかつてない規模となった。 入場者は過去最多を記録した大阪万博(1970年)の6400万人を超え、目標の7000万人も達成した。 ロボットや環境技術など、最先端技術の展示が入場者に好評だった。日本館も、周囲に2〜3時間待ちの行列が絶えないほどの人気を博した。中国当局は、9月から大規模な動員をかけたようだが、記録には残る万博となった。 しかし、こうした万博の盛り上がりに水を差したのは、会場外での中国政府の対応だった。 万博終盤に発生した尖閣諸島沖での漁船衝突事件では、日本側に逮捕された中国人船長を釈放させるため、中国内にいた日本人を拘束する手荒な対応を見せた。 さらに中国は、希少金属であるレアアースの禁輸という圧力をかけてきた。その後、禁輸対象を欧米諸国にも拡大させた。 また、期間中に反体制作家の劉暁波氏にノーベル平和賞の授賞が決まったが、劉氏は こうした中国の動きに、世界各国が反発を強めたのも当然だ。 中国では今月、内陸部各地で、反日を掲げながら政府も批判するデモが発生した。青海省などではチベット語の保護を求めるデモが相次いでいる。 世界の耳目が集まる期間中の騒動は、中国社会が抱える様々な矛盾が、いずれも深刻な状態にあることを露呈した。 万博では、各国のパビリオンや外国人観光客との交流を通じ、中国国民が学んだ点は多かっただろう。生活様式も万博を機に、変化していくことが予想される。 だが、こうした“学習”は一部の国民だけだったようだ。冷静な外交姿勢、人権尊重などの基本原則を守らない限り、国際社会の責任ある一員になる日は遠いことを中国政府は学ばねばならない。 (2010年10月29日01時17分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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