HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37762 Content-Type: text/html ETag: "b23a2-15a4-d215aa80" Expires: Mon, 25 Oct 2010 23:21:37 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Mon, 25 Oct 2010 23:21:37 GMT Connection: close 民主「補選」大敗 まず政治とカネにけじめを : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
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民主「補選」大敗 まず政治とカネにけじめを(10月26日付・読売社説)

 民主党にとって、参院選大敗に続いての厳しい審判である。

 菅改造内閣の発足後、初の国政選挙である衆院北海道5区補欠選挙は、民主党の新人候補が自民党前議員の町村信孝・元官房長官に3万票の大差で敗れた。

 民主党は、この結果を厳しく受け止めるべきだ。小沢一郎・元代表の「政治とカネ」の問題での後ろ向きな姿勢や、景気回復へのスピード感に欠ける対応ぶりを早急に改めねばならない。

 今回の補選は、昨年の衆院選で町村氏に圧勝した民主党公認の小林千代美氏が、北海道教職員組合の違法献金事件で議員辞職したことに伴う選挙だった。

 加えて、選挙戦の直前には小沢氏の強制起訴が議決され、民主党が政治とカネの問題で守勢を強いられたのは確かだが、それだけが敗因ではあるまい。

 自民党の石原幹事長は、政治とカネの問題に対する民主党の自浄能力の欠如のほか、「尖閣沖漁船衝突事件の不始末などへの有権者の気持ちの表れ」と指摘した。妥当な分析だ。

 不十分な景気対策に対する不満も見過ごせない。特に北海道は、公共事業の削減などで景気の冷え込みが深刻だ。

 政権交代以降の「民主党政治」への失望感が、予想以上の大敗を招いたことを民主党は自覚する必要がある。岡田幹事長は「一喜一憂しない」と言うが、敗北を“過小評価”してはならない。

 読売新聞の出口調査によると、前回衆院選で小林氏に投票した人のうち2割超が今回、町村氏に流れた。政権交代への有権者の熱気はとうに冷め、民主党離れを起こしているのは明白だ。

 これでは菅政権は、衆院解散をちらつかせて野党に協力を求める戦術は使えない。野党が国会で攻勢を強めれば、予算や法案の審議にも影響が及びかねない。

 この悪循環を断ち切るには、民主党がまず、小沢氏の政治とカネの問題にけじめをつけることだ。小沢氏に衆院政治倫理審査会への出席を促し、小沢氏が難色を示せば、野党の要求する証人喚問に応じるべきである。

 当面の課題は、今年度補正予算案の早期成立・執行である。それには参院で多数を握る野党の協力が欠かせない。

 自民党は、子ども手当など民主党政権公約によるバラマキ施策の撤回を求めている。景気の腰折れを防ぐためにも、民主党は大胆な修正をためらうべきではない。

2010年10月26日01時52分  読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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