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10月23日付 よみうり寸評

 明治の文豪、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は、日本の説話や民間伝承を基に多くの作品を残した。今年は八雲の生誕160年、来日120年にあたる◆「耳なし芳一のはなし」や「雪おんな」を収めた「怪談」は代表作だろう。セツ夫人の回想録には、古本屋を回って説話集を探し求め、八雲に何度も話して聞かせたエピソードが記されている。夫婦の語らいが豊かな創作につながった◆八雲は家庭教育に熱心な父親だったとも伝えられる。英語で書かれたアンデルセンの童話集などが子どものテキストになった◆「買い物や家の掃除の手伝いをする小中学生が増加傾向にある」。これは独立行政法人「国立青少年教育振興機構」の2009年度調査結果だ◆しつけに対する親の意識が向上したのなら喜ばしいが、家庭の教育力低下を危惧(きぐ)する声はなお強い◆日本の親は子どもの教育を学校の先生に頼りすぎている――。1904年、亡くなる半年前、八雲は次男が通う小学校で保護者に向けてそんな講演をしたという。

2010年10月23日13時42分  読売新聞)
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