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10月24日付 編集手帳

 〈永遠に謙虚でなければならない。中国人は国際的なつきあいの面で、大国主義を断固として、徹底的に、きれいさっぱりと、ぜんぶ一掃しなければならない〉。さすがに良い事を(おっしゃ)るものだ。真っ赤な手帳サイズの本にその言葉は載っている◆何年か前、北京の土産物屋で見つけた「毛主席語録」の古い日本語版だ。紹介した言葉は「愛国主義と国際主義」の章にある。1956年11月、「孫中山先生を記念する」と題して発表した見解の一部らしい◆建国の父はいろいろと国の将来を予測し、かなり正確に心配もしていたのだと感心する。だが半世紀のちの()の国で、その言葉は生きているのだろうか◆中国はレアアース(希土類)の輸出規制を、日本だけでなく欧米にも拡大した、と報じられている。この週末も各地で、反日デモを呼びかける不穏な動きが続いているようだ。大国として振る舞い、力を見せつけるのは、さぞ誇らしかろう◆外国語版のみならず、中国語版の毛沢東語録も無造作に積まれ、土産物として安価で売られていた。今の中国で、あまり大切に扱われていないことは確かなようである。

2010年10月24日01時14分  読売新聞)
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