
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37629 Content-Type: text/html ETag: "15ce9c-15b0-20f1c640" Expires: Sun, 17 Oct 2010 02:21:37 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sun, 17 Oct 2010 02:21:37 GMT Connection: close
![]() 生物多様性会議 自然の恵み守るルール作りを(10月17日付・読売社説)様々な生き物が生息する地球の自然環境を守っていくためには、国際的協調が欠かせない。 その方策を話し合う生物多様性条約の第10回締約国会議(COP10)が18日から名古屋市で開幕し、約190の国・地域が参加する。 緊急の課題は、世界的に進む生態系の破壊を食い止めることだ。COP10が、そのきっかけとなることを期待したい。 生物多様性――。これが会議のキーワードだが、一般にはなじみが薄いのが現状だろう。 地球上の生き物は、それぞれにつながりを持ち、依存し合って生きている。微生物が土壌を豊かにし、そこに樹木が育つ。その樹木の実は、動物の貴重な餌になる、というわけだ。 もちろん、我々の食卓に上る魚介類や穀物なども、自然の恵みそのものだ。 こうした自然のサイクルは、数千万種とされる多種多様な生き物がいるからこそ成り立つ。この生物多様性を守り、将来も我々が持続的に利用できる環境を保持していかねばならない。 だが、地球上では毎年、4万種もの生物が絶滅していると言われている。生物の宝庫である熱帯林が開発により減少していることなどが原因とされる。 このため、名古屋会議では多様性の損失を食い止めるための具体的な目標設定が焦点となろう。 欧州連合(EU)は「2020年までに損失を止める」との目標を求めているが、開発を優先したい途上国側は、より緩やかな目標設定を主張している。 各国が協力して取り組める現実的な着地点を見いだしたい。 先進国の企業が、途上国原産の動植物や微生物を利用して医薬品などを製造した際、その利益を原産国にどう配分するか。このルール作りも大きな論点だ。 マダガスカル原産のニチニチソウが抗がん剤の原料に使われるなど、生物資源は我々の生活の様々な面で役に立っている。 しかし、ここでも、より多くの利益配分を求める途上国と、企業の負担増を懸念し、配分を抑えたい先進国の溝は深い。 生物多様性条約と、温室効果ガスの排出を削減させる気候変動枠組み条約は「双子の条約」と呼ばれる。そのどちらも、先進国と途上国の対立が議論の進展を阻んでいるのが現状だ。 名古屋会議で公平なルールを策定できるのか。議長国である日本の手腕が問われる。 (2010年10月17日01時06分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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