HTTP/1.1 200 OK Date: Sat, 02 Oct 2010 01:13:07 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:どんなスポーツの試合にも攻めと守り、両方の要素があろうが、…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2010年10月2日

 どんなスポーツの試合にも攻めと守り、両方の要素があろうが、イニングの表裏で、あれほど明確に区別されているのは野球ぐらいのものだろう▼攻守どちらの力も整うのが理想だが、では、どちらかといえばどちらが重要か。俗には<攻撃は最大の防御なり>という。でも、相撲のように攻守混然一体、サッカーのように忙しく攻守所を変える競技はともかく、野球には必ずしも当てはまるまい▼例えば中日ドラゴンズ。チーム打率(攻撃)は、現在最下位のベイスターズをわずかに上回るリーグ五位にすぎない。ところがチーム防御率(防御)は断トツの一位。そして昨日、このチームが今季のセ・リーグ制覇を決めている▼ところで、あの長嶋茂雄さんが自著『野球へのラブレター』に、面白いことを書いている。<プレーグラウンド内に家(ホームプレートは家の形をしている)を持っているスポーツなど野球以外にありはしない>▼ホーム、つまり家から出た者が、家族(チームメート)の助けを借りて家に帰り着くことで得点が入る。家族一丸、何があるか分からない試合を乗り切るのが野球だというのだ。家は城ともいう。やはり「守り」が野球の本質かもしれぬ▼主力にも生え抜きや地元出身が多く「ホーム」の色彩が強いドラゴンズだ。もちろんファンという“家族”の助けも大きかった優勝に違いない。

 

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