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9月22日付 よみうり寸評

 〈悪いやつを徹底的に退治するためには、検察は、どこまでも善玉でなければならない。それには、まずフェアな態度を貫く必要がある〉(伊藤栄樹元検事総長)◆大阪地検特捜部・前田恒彦検事の容疑は、あろうことか「証拠隠滅」だ。検察官が捜査の証拠物を改ざんしたという前代未聞、言語道断の行為だ。およそフェアや善玉とは、はるかに遠い◆秋の霜、夏の激しい日差しにも似て、〈秋霜烈日〉といわれる検察官のバッジが泣いている。巨悪に挑み「鬼の○○」「閻魔(えんま)の××」などと呼ばれた先輩検事が目をむいて怒っている◆〈人に聞くより物を見よ〉は一線捜査検事の心得の第一だが、前田検事はこの検察読本のイロハのイをないがしろにした◆証拠物を見るどころか改ざんした。人に聞くこともおろそか。筋書きの始まりである国会議員の口利きの裏付けも議員の聴取もない。脱線をチェックできなかった上司や組織は何をした?◆特捜の劣化が信じがたいほどで悲しい。フェアな善玉へ信頼回復の道は険しい。

2010年9月22日14時28分  読売新聞)
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