
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37797 Content-Type: text/html ETag: "100b18-163f-2cb371c0" Expires: Sun, 19 Sep 2010 21:21:42 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sun, 19 Sep 2010 21:21:42 GMT Connection: close
![]() 衛星みちびき 日本版GPSの戦略作り急げ(9月20日付・読売社説)日本版のGPS(全地球測位システム)整備を目指した人工衛星の1号機「みちびき」を、宇宙航空研究開発機構などが打ち上げた。 カーナビゲーションなどで位置確認に使われているGPSの測位誤差を、現在の10メートル程度から1メートル以下に改善することを目指し、産官学で技術実証試験に挑む。 人工衛星を使った測位技術関連の製品、サービスは、国際的に市場が拡大している。世界に 試験は58テーマが予定されており、高い測位精度をどう生かせるかが、成否のかぎとなる。 その一例が、除雪車や耕運機などの自動誘導だ。誤差が10メートルでは道路の除雪はできないし、畑も耕せない。誤差が1メートル以下なら、それが可能になる。 すでにGPSは、山岳遭難の救助からデジタルカメラのような日用品まで幅広く使われている。カメラの場合、撮影場所が写真に自動で付加されるため、旅行の記録になる、などと人気がある。 精度の向上は、こうした既存分野も活性化させるだろう。 みちびきの特徴は、その軌道にある。地上から見ると、日本を含む西太平洋上空を「8の字」を描くように24時間で飛行する。 うち8時間程度は日本上空にいるので、3機あれば常に1機が日本のほぼ真上に見える。このため衛星からの電波は、ビルや山など障害物にほとんど遮られない。 米国が運用する今のGPSは衛星約30機で地球全体をカバーしている。だが、都市部や山間部では十分な信号強度が得られない。 これに、みちびきの電波を加えることで測位精度を上げる。 問題は後続の衛星だ。みちびきは400億円、その後の衛星も1機350億円程度と試算されている。決して安くはない。実用化には最低3機が必要で、官民の費用分担を巡り論議が起きている。 政府は関係省庁によるチームを設け、今年度末までに後続機のあり方を検討するという。その際には国際動向、日本の安全保障も十分考慮せねばならない。 もともとGPSは、米国が軍事用に開発した。いつ運用が制限されるかわからない。そうした懸念から、欧州、中国、インドは独自の測位システムを構築中だ。ロシアは安全保障、防衛のため自前のシステムを運用している。 欧米、中国などが測位技術で連携する動きもある。日本が国際的な発言力を保ちつつ、技術を生かせる戦略が求められる。 (2010年9月20日01時20分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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