
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37741 Content-Type: text/html ETag: "100ab1-1667-57bbcc0" Expires: Fri, 17 Sep 2010 01:21:08 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Fri, 17 Sep 2010 01:21:08 GMT Connection: close
![]() 排外主義の台頭 異文化とどう共生していくか(9月17日付・読売社説) 違憲立法審査機関が異議を唱えなければ半年後に施行される。 禁止の理由は、ブルカが厳格な政教分離や女性解放の理念に反するからだという。 法案を準備したサルコジ政権は今夏以来、ルーマニアなどからやって来たロマ人を強制送還しているほか、重罪を犯した移民の国籍 ロマ人や移民の若者グループが暴動を起こしたためだが、2012年の大統領選を見据えた人気回復策だ、との批判は絶えない。 かつてジプシーと呼ばれたロマ人の追放には、欧州連合(EU)内でも、EUの基本原則「域内の移動の自由」の侵害だ、と批判が起きている。しかし、仏国民の大半は、追放にもブルカ禁止にも賛成している。 そんな世論に迎合した排外政策だとしたら、フランスが掲げる「自由・平等・友愛」の理念が泣くのではないか。 移民や少数派に非寛容になったのはフランスだけではない。 欧米諸国では、9年前の米同時テロ事件で、イスラム教徒を見る目に恐怖と 欧州では最近の財政危機や失業率の増加で、移民に対する風当たりはさらに強くなった。オランダやハンガリーで今年前半、イスラム教徒排斥やロマ人の取り締まり強化を叫ぶ極右政党が選挙で大躍進したのは、その一例である。 ブルカ禁止の動きはベルギーやスペインでも進む。ロマ人追放にはイタリアも乗り出した。 ドイツでは、イスラム教徒移民やユダヤ人に対する差別的発言を繰り返した連邦銀行理事が今月初めに解任されたが、解任を支持する声は約3割にとどまった。 移民大国の米国でも、米同時テロ跡地近くにイスラム教礼拝堂を建設する計画をめぐって、賛成派と反対派の亀裂が深まっている。反対派の牧師がイスラム教の聖典コーランを焼却すると宣言して、世界を騒然とさせた。 グローバル化が進む今、信仰や習俗の異なる人々との共生は避けて通れない。それは、日本も例外ではない。 異文化との共生には、移民など少数派が既存社会に溶け込む努力も欠かせない。受け入れる側には文化摩擦の中で起きる排外主義と闘う責任があろう。 (2010年9月17日01時34分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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