HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37494 Content-Type: text/html ETag: "100ad5-1611-57bbcc0" Expires: Thu, 16 Sep 2010 20:21:25 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 16 Sep 2010 20:21:25 GMT Connection: close 岡田新幹事長 継続された「脱小沢」体制 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
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岡田新幹事長 継続された「脱小沢」体制(9月17日付・読売社説)

 新しい民主党幹事長に岡田克也外相が、内定した。岡田氏は外相留任を希望し、幹事長を固辞していたが、最後は菅首相の要請を受け入れた。

 岡田氏は、留任する見通しの仙谷由人官房長官、玄葉光一郎政調会長と同様、「反小沢」の立場をとってきた。退任する枝野幹事長も「反小沢」が鮮明だった。

 一連の人事は、菅政権として、小沢一郎前幹事長による「二重権力」構造を否定し、「脱小沢」体制を継続する意思表示だろう。

 民主党代表選では、衆院選政権公約の見直しや消費税、米軍普天間飛行場移設などの政策課題をめぐり、菅首相と小沢氏の主張は大きく食い違っていた。

 表面的な挙党態勢の構築に配慮するあまり、小沢氏に近い人物を幹事長に起用すれば、党の基本路線があいまいになる恐れがあった。それでは、半月を費やした代表選の意味が失われる。

 菅首相は、党員・サポーターや地方議員の票で圧勝し、国会議員の票でも僅差(きんさ)ながら勝利した。政権公約の「原点回帰」や、米海兵隊不要論といった小沢氏の主張は否定されたと言える。

 3年後の参院選まで大きな国政選の予定はなく、首相は、政策遂行に専念したい考えだ。

 ただ、菅政権の今後は、極めて多難である。

 15日の首相と小沢氏の会談がわずか10分で終わったように、代表選で表面化した党内の亀裂を修復するのは容易ではない。

 「反小沢」の人材を内閣と党の要に配したことで、小沢支持グループは、「党内野党」として非協力的な姿勢を強めるだろう。

 今後、残る内閣や党のポストで、小沢氏や鳩山前首相のグループの人材をどう処遇し、政策遂行の体制を整えるのか。菅首相は難しい判断を迫られる。

 より厳しいのが衆参ねじれ国会の運営だ。参院選敗北で参院では少数与党となったため、野党の協力なしで法案は成立しない。

 首相は、政策・法案ごとに与野党が協力する「部分連合」を志向するが、協調姿勢を見せる野党はいない。来月上旬にも召集される臨時国会では、岡田新幹事長らの手腕がさっそく試されよう。

 ねじれ国会の下では、野党も法案の成否に責任を負うが、一義的な責任は無論、政権党にある。

 首相は、国益や国民生活にかかわる政策を推進するため、政権公約の抜本的な見直しを求める自民党などの声に謙虚に耳を傾け、大胆に政策転換を図るべきだ。

2010年9月17日01時34分  読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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