HTTP/1.1 200 OK Date: Fri, 10 Sep 2010 21:13:59 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:若い時分に、地方議会の「NOと言わない議会」ぶりについて地…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2010年9月10日

 若い時分に、地方議会の「NOと言わない議会」ぶりについて地方版に連載記事を書いたことがある▼その時、全国市議会議長会事務局に、市長側の提出議案を議会が否決した割合を、当時から遡(さかのぼ)って数年分、尋ねたが、答えは実にどの年も1%未満だった。チェック機能不全ともいえる地方議会の状況は、大筋で今も変わるまい▼ただ、首長と議会の「なれあい関係」への市民の視線の厳しさは増しており、主要政党相乗りで首長が決まる図式が崩れ始めたこともあって、変化も散見されるようになってきた▼例えば、昨年、市長が代わった名古屋市。以前はまずなかった否決も相次ぎ「緊張関係」に。もっとも今はそれを通り越し「対決関係」だ。なにせ、恒久的な市民税減税などの公約にNOと言われて怒った市長が主導、議会リコールを求める署名活動が展開されている▼その成否は不明だが、市長に煽(あお)られる形で市民の市議に対する不満が表面化しているのは確か。これは市議がNOと言ったからではなく、むしろ長い間、NOと言わなかった仕事ぶりへの評価だと知るべきだろう▼だが、目論見(もくろみ)通りことが運び、出直し市議選となれば、市長派議員の過半数当選を目指すという市長の構想にも違和感がある。なぜって、もしそうなれば、ぐるっと回って元通り、また「NOと言わない議会」が出現してしまう…。

 

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