HTTP/1.1 200 OK Date: Thu, 09 Sep 2010 20:12:08 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:「信号がなく景色がよい」といえば、一直線に道路が延びる北海…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2010年9月9日

 「信号がなく景色がよい」といえば、一直線に道路が延びる北海道の大地を想像するが、さらにこんな利点も加わる。警官が多いので女性でも安心。トイレの数も多い。一周五キロで分かりやすい…。そう、これは皇居の周りを走るランナーたちが挙げる魅力だ▼平日の夜、皇居周辺はランナーが数珠つなぎになっている。おとといの午後七時ごろ、十分間に何人通るか桜田門の近くで数えてみると、百七十三人が目の前を走り過ぎていった▼皇居ランナーが急増したのは東京マラソンが始まった二〇〇七年ごろ。昨年秋に千代田区が調べると、午後六時から三時間に約四千五百人が走っていたという。荷物を預けたりシャワーを浴びられる施設も増え、いまや「聖地」と呼ばれる人気スポットだ▼ランナーが増えるにつれて、散策中の観光客などからの苦情も増加した。実際、猛スピードで走っているランナーはかなり怖い。体が触れても知らんぷりのランナーもいて腹が立った▼歩行者への配慮を求める看板が設置されても苦情は減らない。「事故が起きる前に対応を打ち出したい」と同区は皇居の周りを走るルールなどを検討する会議を近く設置するという▼本来、誰でも自由に走ることができる場所だ。行政側がルールづくりを主導するのでなく、まずランナーの側からマナーを共有するための知恵を出し合ってほしい。

 

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