
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37528 Content-Type: text/html ETag: "396a88-15f2-66360280" Expires: Fri, 27 Aug 2010 20:21:37 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Fri, 27 Aug 2010 20:21:37 GMT Connection: close
![]() 防衛大綱報告書 装備を「量から質へ」転換せよ(8月28日付・読売社説)自衛隊は今、時代の急速な変化により、多様な事態に素早く対応することが求められている。部隊と装備のあり方を「量」から「質」へと、大胆に見直すことが肝要だ。 防衛大綱の改定に関する有識者懇談会が、報告書を菅首相に提出した。冷戦下に定められた「基盤的防衛力構想」を撤廃し、2004年の現大綱が打ち出した「多機能で弾力的な実効性ある防衛力」を推進するよう提唱している。 冷戦終結を経た現在、本格的な武力侵攻は当面想定されなくなっている。「独立国としての必要最小限の基盤的防衛力」を保有するとの名目で、「重要度が低い部隊、装備が温存されてはならない」とする報告書の指摘は妥当だ。 北朝鮮の核・ミサイルの脅威や中国の軍備増強を踏まえれば、近年の防衛費の削減傾向に歯止めをかける必要がある。一方で、財政事情は厳しく、防衛費の大幅な伸びは期待できないのが現状だ。 ミサイルやテロなど新たな脅威への対応や、国際平和協力活動、災害救援といった様々な任務を自衛隊が果たすには、より重要な分野に人的・物的資源を思い切って再配分することが欠かせない。 報告書を基に年内に策定する予定の新たな防衛大綱では、陸上自衛隊の定員や戦車、火砲を一層削減するとともに、護衛艦や航空機も数量の維持より質的向上に重点を置くことが重要だ。 また、報告書は、米国に向かう弾道ミサイルの迎撃を可能にするなど集団的自衛権の政府解釈の見直しや、武器輸出3原則の緩和を求めた。自衛隊の海外派遣に関する恒久法の制定も提言した。 民主党政権が人選した有識者懇談会が、昨年の自民党政権下の懇談会と同様の提言をした意味は大きい。有識者の間では、こうした認識が共有されていることの証左であり、政府は、それぞれの課題に正面から取り組むべきだ。 報告書はこのほか、防衛大綱の改定ごとに一時的に有識者を集めて報告書をまとめる現行方式の見直しも提案した。常設の有識者会議を設け、国家安全保障戦略を策定すべきだと主張している。 安全保障政策は状況の変化に応じた継続的な見直しが必要だし、日本に国家安全保障戦略が存在していないこと自体も問題だ。 民主党政権が国家戦略局の創設を目指すなら、自民党が提唱した「日本版NSC(国家安全保障会議)」の考え方も取り入れ、外交・安全保障の司令塔作りに取り組むことが大切だろう。 (2010年8月28日01時13分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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