HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 36106 Content-Type: text/html ETag: "f8a94-1192-465d5340" Expires: Fri, 27 Aug 2010 23:21:35 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Fri, 27 Aug 2010 23:21:35 GMT Connection: close 8月27日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
現在位置は
です

本文です

8月27日付 よみうり寸評

 時には、「1」を「10」と言ってもいい。だが「1」を「0」と言ってはならない――。ある放送会社の広報担当者は、かつて先輩から教わったこの言葉を座右の銘にしている◆自社のPRになることなら、多少の誇張は許されても、あったことを「ない」と偽ってはだめ。そういう意味だという。度が過ぎたPRも困りものだが、うそをつくのは、もっと罪深い◆伏せた事実が、後になって明らかになると、その組織には〈隠蔽(いんぺい)体質〉という烙印(らくいん)が押される。組織が受けるダメージは計り知れない◆その典型が、ヘリコプター墜落事故での第6管区海上保安本部の対応だ。事故や不祥事の時にこそ、広報の真価が問われるということだろう◆不祥事続きの日本相撲協会が、力士出身の広報部長を補佐する職員を公募することになった。広報業務に精通し、大相撲が好きな人なら、年齢、性別は問わないそうだ◆失った信頼をどう取り戻すのか。相撲協会にこそ、うそのない、「1」を「0」と言わない広報が求められている。

2010年8月27日14時20分  読売新聞)
現在位置は
です